映画や海外ドラマを字幕なしで聞き取れるようになる方法

はじめに

「洋画や海外ドラマを字幕なしで理解出来るようになりたい」という目標をよく耳にします。

でも、字幕なしで映画を理解出来るレベルは一体どれくらいなのでしょうか。

TOEICで900点を取りたい、英検1級に合格したい、といった具体的な目標と比べると、なんだか漠然としていますね。

そこで今回は、「字幕なしで映画や海外ドラマを理解出来る」にはどれくらいのレベルが必要なのか、どのような勉強をすれば字幕なしで映画を理解出来るようになるのか、その方法について考えてみます。

字幕なしで映画を理解出来るレベルとは?

字幕なしで映画や海外ドラマを理解出来るまでの道のりは果てしなく遠く、実現不可能ではないかと思われている方もいるかもしれません。

でも実は、英語圏で生活し、周囲の人々と積極的にかかわるには、映画の英語を十分に理解出来るレベルと同等か、もしくはそれ以上のリスニング力が必要です。

海外で生活するというのは、映画のシーンに登場人物の一人として放り込まれるようなものです。

ただしほとんど英語を話せない日本人役なのか、ネイティブと対等に会話出来る友人または同僚役なのか、それは自分の英語力次第です。

ほとんど英語を話せなくても海外で生活をすることは可能ですが、やはり英語での会話を楽しみ、現地人に混じって生活したいのであれば、映画を理解出来る程度の英語能力が必要です。

英検1級合格者は映画を字幕なしで理解出来るのか

英検1級合格レベルならどうでしょうか。

帰国子女ではなく、純粋な国内学習者であれば、1級合格後でも映画を字幕なしで理解出来るという人は非常に少ないようです

私も英検1級合格直後は、字幕なしで映画を見ると理解出来なさすぎて苦痛でしたし、他の1級ホルダーに尋ねても、字幕なしで映画を理解出来ます!と公言する人はいませんでした。

字幕なしでは映画を理解出来ない理由

国産英語学習者でも、字幕なしで映画を理解出来るようになれます。

英検1級合格者でも字幕なしの映画が理解出来ないのは、映画を字幕なしで見る練習をしていないからです。

映画や海外ドラマでは、教科書のような綺麗な表現だけではなく、スラングも使われますし、若者独特のカジュアルな言葉遣いもあります。

また、テキストやニュースのような明瞭な発音ではなく、ボソボソ話す人や、訛りの強い人もいます。

例えば、“Hey, what’s up?”という会話があったとします。

「特に変わった事はない」という意味で、”Nothing new.” であれば理解しやすいのではないかと思います。

ところが、若い男性は、“Nada.”や、”Zip!” と答えたりします。これは意味を知っていなければお手上げです。

このため、テキストや問題集を使った学習法のみでは、自然に映画を理解するのは難しいでしょう。

字幕なしで映画や海外ドラマを聞き取れるようになるには

それでは、字幕なしで映画や海外ドラマを聞き取れるようになるにはどうしたら良いのでしょうか。

秘訣は、映画や海外ドラマのスクリプトを使って勉強することです。

ただしこれは、映画や海外ドラマを「見まくる」ということではありません。

映画や海外ドラマを使った英語学習法にはちょっとしたコツがあるのです。

1.スクリプトを1本ずつじっくり勉強する

作品を何本も見て、気になった表現だけをピックアップしていくより、まずは1本じっくりスクリプトを勉強してみることをお勧めします。

スクリプトは、「作品名」+ script で検索すれば、インターネット上で拾うことも出来ますが、映画を題材にした教材もあります。

Amazonで、「スクリーンプレイ」と入力すると、「名作映画完全音声セリフ集スクリーンプレイ・シリーズ」が出てきます。

プラダを着た悪魔や、バック・トゥ・ザ・フューチャー、ミセス・ダウト、英国王のスピーチ、スタンド・バイ・ミーなど、お馴染みの映画のスクリプト集があります。

1冊1,200円〜1,800円ほどです。

日本語と英語の対訳だけではなく、フレーズや社会的背景の解説などもあり、読み物として楽しむ事もできます。

作品中の主な単語も掲載されているので、自分で調べる必要がなく、非常に便利な教材です。

スクリプトを読んでじっくり勉強することの利点は、未知の単語やフレーズを覚えてから映像を見ることが出来るという点です。

実際にDVDを見ながら、いちいち止めてチェックするよりも、知らない単語やフレーズを覚えてから何度も映像を見るほうが集中出来ます。

作品を1本ずつじっくり勉強するのは手間がかかりますが、1つの作品で覚えた表現は、他の作品でも使われることも多く、1本1本こなしていくことで、どんどん見知った表現が増えていきます。

2.長く続いているドラマシリーズを見る

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人気のドラマシリーズには、200エピソード以上ある作品もあります。同じ登場人物の作品を200本以上見ると、その人の発音に慣れ、徐々に聴きやすくなってきます。

この際も、スクリプトを入手し、未知の単語やフレーズを覚える事が大事です。

字幕あり→字幕なしで繰り返し見るよりも、スクリプトを読み込んで勉強してから繰り返し視聴するほうが、聞き取りやすくなります。

ドラマのスクリプトも、インターネット上で見つける事が出来ます。作品名+transcriptで検索してみてください。

人気ドラマのスクリプトページへのリンクをいくつか貼っておきます。

Friendsのスクリプト

LOST
Sex and the City
Star Trek
Sherlock
Supernatural
White Collar シーズン1 シーズン2
The Walking Dead

3.日常会話の多い作品を選ぶ

医療ドラマのERや、グレイズ・アナトミー、ドクター・ハウスなどは英語学習を意識せず、楽しみのために視聴するなら問題ありませんが、これを学習素材にするのは大変です。

専門用語が多い上、緊急事態で皆が叫んでいるシーンもあります。

医療関係に従事している英語学習者でさえ、「血圧80/50です。」というような単純な会話も聞き取れなかったというような話も聞きます。

とりあえず、映画やドラマで英語を学んでみたいのであれば、日常会話の多い作品から取り組み始めると良いでしょう。

4.古い作品を選ぶ

映画も海外ドラマも、1960年代頃の古いもののほうが断然聞き取りやすいです。

目まぐるしくシーンが変わることもなく、俳優さん達もクッキリハッキリ話しています。

特に古い作品が嫌いでなければ、慣れるまで1960年代の映画作品や、スター・トレックのオリジナル・シーズンなどを試してみてはいかがでしょうか。

映画作品での日常会話に慣れてから最近の作品に取り組むとスムーズに移行出来ます。

映画やドラマで英語を学ぶ事のメリット

最後に、映画や海外ドラマで英語を学ぶ事のメリットについてです。

長らく英語の勉強をしていたのに、海外旅行に行ったらスーパーの店員さんが言っている事が全く聞き取れなかった・・・という経験がある方も多いのではないかと思います。

日本にいてもSkypeを使って格安でオンライン英会話に参加出来ますが、日本人の英語に慣れた先生が話す英語と、普通の人が話す英語は違います。

きちんと基礎をマスターするために、テキストや学習書を使って勉強するのはもちろん大事です。

ただ、テキスト付属のCDや、テスト対策のためのリスニングばかりでは、一般の人が話す英語に対応することは難しいのです。

映画や海外ドラマには、くだけた話し方や、若者言葉がふんだんに使われており、会話スピードも200語/分を超えている事が多いです。

文法の基礎をある程度身につけたら、いつまでも学習者用教材にこだわることなく、映画やドラマなど、より自然な会話に触れて、海外で話されている英語に“免疫”をつけておくと良いと思います。

まとめ

「洋画や海外ドラマを字幕なしで理解出来るようになりたい」という目標は、漠然としたものではなく、実際に海外に出た時に現地の人に混じって生活し、仕事をしていく上で必要なレベルです。

とてつもなく高い目標のように思えますが、実際にスクリプトを読み込みながら1本、また1本と作品をこなしていくうちに、徐々に聞き取れる範囲が広がっていることに気づきます。

「理解出来たらいいな」という希望だけにとどまることなく、実際に映画や海外ドラマを使って勉強をし始めることが、一番大事なのではないかと思います。

ミキ

ミキ

投稿者プロフィール

社会人から本格的に英語学習を始め、殆ど話せなかった状態から試行錯誤し、3年以内に英検1級、TOEIC900点以上を取得し。現在は海外勤務。本サイトの英語学習コラムを執筆中

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